連載お仕事小説#19「ブラックどんまい! わたし仕事に本気です」
燃えるお仕事スピリットが詰まった好評連載、第19回。主人公の七菜(なな)は、いつも仕事に全力投球!
代理でチーフプロデューサーを務めることになった七菜だったが、撮影許可の取り忘れで撮影中止の大ピンチ! 後輩・李生の機転のきいた行動のおかげで撮影場所の確保に成功するが、撮影はどんどん延びてしまう。そんな時、後輩を注意した七菜に「パワハラ」という声が…。
主人公 時崎七菜(31歳)は撮影許可を出し忘れ、撮影中止の大ピンチ!
【前回#18までのあらすじ】
入院している頼子のもとを訪れた七菜だったが、うまく引き継ぎができないまま頼子と仲違いしてしまう。数日後からタクシーで届けられるようになった「ロケ飯」。頼子の代わりにチーフを務めることになった七菜だったが、次々と難問がおそいかかる!
【今回#19のあらすじ】
多忙すぎる毎日の疲れからミスを連発してしまう七菜。撮影スタッフからは呆れられてしまうが、後輩・李生の機転のきいた行動のおかげで撮影場所の確保に成功。すっかり遅くまで撮影が延びて焦る中、思わずKYな新人・大基を叱責してしまう。これって「パワハラ」!?
サクッと3分で読める! 本編はこちらから「ブラックどんまい! わたし仕事に本気です #19」
<主な登場人物>
・時崎七菜(ときざき なな):テレビドラマ制作会社「アッシュ」のAP(アシスタントプロデューサー)、31歳。広島県出身。24歳で上京してから無我夢中で走り続け、多忙な日々を送っている。
・板倉頼子(いたくら よりこ):七菜の勤める制作会社の上司。チーフプロデューサー。包容力があり、腕によりをかけたロケ飯が業界でも名物。
・小岩井あすか(こいわい あすか):撮影が進行中のテレビドラマ主演女優。
・橘一輝(たちばな いっき):撮影が進行中のテレビドラマ主演俳優。
・佐野李生(さの りお):七菜の後輩AP。26歳で勤務3年目。
・平大基(たいら だいき):七菜の後輩AP。今年4月入社予定の新人22歳。
・野川愛理(のがわ あいり):メイクチーフ。撮影スタッフで七菜と親しい。
・佐々木拓(ささき たく):七菜の恋人。大手食品メーカーの総務部に勤めている。
・上条朱音(かみじょう あかね):ドラマ『半熟たまご』の原作者。数々のベストセラーを持つ小説界の重鎮。教育評論家としても名高い。
・岩見耕平(いわみ こうへい):チーフプロデューサー。七菜の上司。
つづく
【次回予告】
10時過ぎまで続いた長い撮影も終わり、最終確認を行なっていた七菜だったが、午後から一度もスマホを見ていないことに気づく。ロックを解除するとそこには、恋人・拓から4件の連絡があり……。
#20は5/29更新予定です!
中澤日菜子(なかざわ・ひなこ)
1969年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒。2013年「お父さんと伊藤さん」で小説家デビュー。同作品は2016年に映画化。他の著書にドラマ化されら『PTAグランパ!』、『星球』、『お願いおむらいす』などがある。