みなさん、こんにちは。
「クズ紳士」こと相席スタートの山添 寛（やまぞえ・かん）です。
＜What’s about「クズ紳士」？→ レディーファーストでスマートな立ち振る舞いをする一方、酒・女・ギャンブルにも精通するクズと紳士のハーフ。これぞ山添 寛最大のオリジナリティ!? クズと紳士の両面に精通するために、あらゆる男心を分析できるという特殊能力も完備している。＞
さっそくですがみなさんは好きな男性、もしくは彼氏や旦那様の前で「おなら」をしますでしょうか？
ああ、申し訳ございません、女性に対していきなり失礼で不躾なお話でしたね。
おならの前に、まずは話題の前戯として、「におい」のお話をしていきましょうか。ゆっくり進めさせていただきます、本日は。
女性のニオイについての男性の好みはとても原始的で保守的なのでございます
女性のみなさまと至近距離でお会いすると、とてもいい香りが漂いますよね。その気遣いや可憐さにまずは男を代表しまして感服申し上げます。
感謝が大前提なのですが、一言だけよろしいでしょうか。
男は女性が思うよりも、香水に対しての知識が乏しく、またニオイや香りについての好みが非常に幼稚、ということをまずはお知らせしたいのです。
たまに「男の人ってどんな香水の香りが好き？」などいった質問を投げかけられることがありますが、これは正直申し上げて「わからない」のです。
正直に申しまして「苦手」な香水の香りがあるのも事実。そして男によって、その傾向はさまざまですので、一概に「男が好きな香水、嫌いな香水」を申し上げることができないのです。
ただそんな中、「間違いない香り」というのも存在いたします。
それは・・「シャンプーの香り」これに尽きます。
「え？ まだそんなこと言ってるの？」
そうなんです。申し訳ございません。昔からの定説ですよね、男が「シャンプーの香り」好きなことは。こればかりは時代がいくら進化しても不変なのでございます。
いかに女性たちに「幼稚だ」「もっと香りを楽しんで」「このブランドのこの香水は…」などとご教授を受けても、こればかりは変えることのできない事実。
もちろん中には香水マニアの男性もいますし、その手の流行に敏感な男性も存在します。しかし大部分の男は香水ではなくシャンプーの香りにこそ安らぎや癒しを感じるものなんです。
ではおなら問題に移らせていただきます
そろそろ大丈夫でしょうか、議題をおならに移らせていただきます。
女性は特に男性の前では極力おならをしないようにしてくださる方が多いですよね。しかし同棲したり結婚したりして生活を共にするようになれば、なかなかそれが難しくもなります。
四六時中一緒にいるから思わずおならが！
そんなことは当たり前のことです。それぐらいでグダグダいうような男は男失格ですね。
僕は女性のおならに対する見解は「減点法」ではなく「加点法」だと思っているんです。
どういうことかと申しますと、女性が目の前でたとえおならをしたとしても、それに対しては「プラマイ0」！
女性におならされてうれしいということもとりわけないですし（もちろんそれだけ心を許してくれたという喜びはございます）、逆にされたからといって幻滅することもございません。
クズに属する男はそういった意味で女性に大きな幻想を抱いていないというのも影響しているかもしれません。
ではどんなところが「加点法」かと申しますと、女性が「おならをしないように気を使っている姿」や「思わず出てしまったおならに恥ずかしがる姿」などに対して「可愛らしいな」と感じることが加点なのでございます。
なのでしてしまってもプラマイ0、加点を狙うなら恥じらう、これぐらいのゆるさでどうか気にしないでおならについて向き合っていただきたいのです。はい。
もしも目の前で彼女がおならを！ こんなとき男たちはどう対応する？
いくら打ち解けあった関係性でも、目の前で女性がおならをしてしまったときに男は多少なりとも動揺したり気を使ったりするものです。
ここで紳士であれば「気にしないでね」とか「むしろ心許してくれててうれしいよ」などというフォローをするかもしれません。はい、クズ紳士の僕からすると、さすが紳士だなあと感心いたします。
しかし！ しかしですよ!! これが果たして本当に女性のためになっているのでしょうか。女性は本当に救われているでしょうか。
ある女性はこう考えるかもしれません、「気を使わせてしまったかもしれない」と。またある女性はこう考えるかもしれません、「実はおならをした私に幻滅してしまったかもしれない」と。
そんな女性の心の叫びが僕には聞こえるのです。
そして一方、もしもこれがクズであればどうでしょう。「くっせー」「男の前でおならするかよ〜」そんな汚い下品な言葉でからかい、女性のおならを「イジる」かもしれません。それで救われる女性も少なからずいることとは思いますが、傷つく女性も多いでしょう。
嘆かわしい事態です。
クズ紳士生命をかけて、女性の心を救わせていただきます！
ここで私、クズ紳士・山添ならどうするか。スバリ「救いのおなら」をぶっ放します。
彼女がしたおならよりもよりどデカイ音で、そして彼女のにおいも打ち消すようなものを！
僕クラスともなると、愛する彼女を救いたいがあまり時に実をも出てしまうことも…(汗) すみません、少々自慢がいきすぎてしまいましたね。
しかしそれでこそ愛なのだと思うのです。
そんな「救いのおなら」をこれ以上ないタイミングでいつでもぶっ放せる男でいたいものです。それこそクズ紳士ゆえの愛の大切な表現方法なのですから。
次回も僕なりのさまざまな見解を勝手ながらお話させてください。時間泥棒だって？ あなたの心ごと盗めるよう、精進してまいります。
撮影／菊竹規 構成／吉田奈美
山添 寛（相席スタート）
お笑いコンビ・相席スタートのツッコミ（ネタによってはボケも）、ネタ作り担当。男女の微妙な関係性やすれ違いを描くコント・漫才に定評あり。2016年M-1グランプリでは決勝進出も。令和に時代が代わったことをきっかけに「クズ紳士」な自分と向き合うように。
