みなさん、こんにちは。
「クズ紳士」こと相席スタートの山添 寛(やまぞえ・かん)です。
<What’s about「クズ紳士」?→レディーファーストでスマートな立ち振る舞いをする一方、酒・女・ギャンブルにも精通するクズと紳士のハーフ。これぞ山添 寛最大のオリジナリティ!? クズと紳士の両面に精通するために、あらゆる男心を分析できるという特殊能力も完備している。>
今回は女性のこんな声に注目してみました。
それはこちら・・・
「男って見る目ないよねー」
「こんないい子、面白い子なのになんでモテないの?」
みなさまも心当たりがおありなのでは?
なぜ「女性人気の高い女性が男性受けしない」のか、この問題についてご批判覚悟で論じさせていただこうと思います。
「男は見る目がない」、これが意味するものとは?
女性の中で圧倒的に人気のある女性っていますよね。笑いもガンガン取っていて、グループの盛り上げ役、人気者ポジションの女性。
そういう女性が合コンに来た際に、他の女性がみなその子を盛り立てて「この子めっちゃ面白くて! でも男にモテなくてなんでなのー! 男って見る目なくてバカ!」といったお声をよくちょうだいします。
果たして女性が思うように本当に男は「見る目がない生き物」なのでしょうか。
…いや、見ているんですよ。きちんと。
ただ女性とは見る場所が違っているんです。
もちろん笑いを取ること自体は全然悪くないですよ。むしろプラスだと思います。ただ女性の中でのみ人気のある女性のお笑いというのは、なんというか「内輪的すぎる」傾向にあるんですよね。
例えるならば、「男女で学校の違う生徒たちが集まったのに、女子のうちのひとりが自分の学校の先生のものまねをし続けていて、同じ学校の女子が大笑いする中、他校の男子は置いてけぼり」という状況なんです。
これは何も女性に限ったことではありません。男の中にも、男同士の世界観でのみ笑いが取れる男というのが存在します。
そういう男もだいたいが内輪に走りすぎる傾向があり、女性人気は低いものです。
そもそも女性が男性を前に笑いを取る、しかもさらには恋愛対象としても見られる、というのを両立するのは非常に難しいのです。
笑いを取りつつ恋愛対象としても見られる女性とは?
こういう説明をすると、「男って結局、おとなしい女、女らしい女が好きなんでしょ?」と思われるかもしれませんが、そんなことはございません。
みんなの前で素敵に笑いを取れる女性を実は男も大好きなんです。ただそこには「セオリー」があります。
女同士の笑いのセオリー、男同士の笑いのセオリー、異性間の笑いのセオリーがあって、この3つ目のセオリーにのっとって笑いを取るべきなんです。これは女性だけでなく我々男性にも同じことが言えます。
ではいったい、どのような女性が「異性間の笑いのセオリー」にのっとって魅力的なのでしょうか。
いきなりズバリ正解を出してしまいますね。
答えは・・・
「小池栄子さん」
です。
どういうことかと申しますと、『クレイジージャーニー』での小池栄子さんを思い出していただきたいんです。
松本人志さん、設楽統さんという本来であれば恐縮で固まってしまうようなおふたりを前にしても「媚びることなく、しかし失礼をすることももちろんなく、きっちり敬いつつも素敵に『からかう』ことができる女性」なんですよ。
もうこれは感動に値するレベルです。
自分が主役になるわけではなく、きっちり「レシーブしてトスをして、しかしたまにあげられる自分へのトスに対しては機敏に反応してパーフェクトなアタック」も決める。
これに惚れない男はいないのではないでしょうか。
合コンでやるなら、こんな「しつれいツッコミ」がいかがでしょう?
そう、つまりは「敬っている、愛がある」ことを前提にしながらも、自分が主役になることなく場を盛り上げる技術、「しつれいツッコミ」ができる女性は「笑いを取りつつも異性としても魅力的」と映ります。
小池栄子さんレベルでできる女性は日本でもごくごくわずかで、かなりの高難易度かと思いますので、そこまでいかずとも、簡単にできる方法があります。
たとえばこんな感じはいかがでしょう?
例えば合コンで男が1人しゃべりまくってたとします。しかしその話はつまらなく、しかも長い。すっかり場が盛り下がってしまった…。
完全にスベったその瞬間、こんなツッコミをした女性がいたらどうでしょう。
「めっちゃハート強いじゃん!」
と明るくあっけらかんと。
すると場がまず盛り上がります。バカにしているように見えて、ちゃんとその男性を救ってもいるんですよね。
しかも「おもろない!」などと男を下げることなく、話し手の男のハートをあえて褒めることでからかっているので、本人を傷つけることもありません。
つまりは自分自分ではなく、周りをしっかり見てみんなを楽しい気持ちに誘導できる人こそ、異性間の中では「面白く素敵な人」と映ります。これは女性だけではなく、男でも同じことが当てはまります。
アタックばかり打とうとし、それが失敗すると不機嫌になってしまうって人、あなたの周りでもいませんか? そんな人、どう考えても魅力的じゃないですよね。
だから本来であればみなが名レシーバーになり、時に順番でアタックを打ち込むようなコミュニティが楽しく心地よいはずなんです。
努力次第で「小池栄子」になることができるの!?
このような小池栄子さん的立ち回りを成功させるには、従来持っているセンスが必要だとは思います。しかし努力次第で近づくことはできると思うんですよ。
僕自身、昔はアタッカーであろうとしていた時期がありました。しかし男女コンビを組んだことで、レシーブとトス技術が嫌が応にも上達しましたから(笑)
でもそれにより、非常に女性受けがよくなったのを感じています。ここでもケイさん、本当にありがとうございます(笑)
つまりはまとめると、「同性間でウケのいい内輪の笑いでは異性の心をつかめない」ということ、そして異性の心をつかむ笑いというのは「アタッカーではなくレシーブやトス力が必要」ということ。
以上が僕が思う「女性受けのする女性が男性受けしない」ことの理由です。
偉そうに聞こえてしまいましたら申し訳ございません。しかし良かれと思ってやっていることで自らの可能性を塞いでいる女性がもしもいるのであれば、救いになればいいと思い、今回向き合わせていただきました。
次回もこんな僕の徒然なる思いを是非とも吐露させてください。もちろんお代はいただきません。無償の愛でお届けいたします。
撮影/菊竹規 構成/吉田奈美
山添 寛(相席スタート)
お笑いコンビ・相席スタートのツッコミ(ネタによってはボケも)、ネタ作り担当。男女の微妙な関係性やすれ違いを描くコント・漫才に定評あり。2016年M-1グランプリでは決勝進出も。令和に時代が代わったことをきっかけに「クズ紳士」な自分と向き合うように。