働く30歳からは「知的で・包容力があって・遊び上手」な大人の知り合いがいると、なんだか仕事がんばれそう! キング オブ「OJI様」吉田鋼太郎さんがOggiに登場! 「おじさん」とも「紳士」とも違う「OJI様」。“忙しい毎日に疲れたとき、プレッシャーに押しつぶされそうなとき、ほんのちょっとだけ愚痴を聞いてもらいたいとき… 一緒にいて心地いいのは…意外にも…という読者の皆さまからの告白、追っかけました!
シェイクスピア作品など舞台を中心に活躍してきた吉田さんが、ここ最近、素敵な「OJI様」役で話題を振りまいています。ドラマ『ゆとりですがなにか』ではレンタルおじさん、ドラマ『おっさんずラブ』では仕事ができて理想の上司だけど、男の部下が大好きすぎる黒澤部長を好演。今回はそんな吉田さんの真骨頂、大人の色気が香るOJI様役でご登場いただきます!
キング オブ OJI様|俳優・吉田鋼太郎さん、教えて!
成熟した男性の印象に残る、素敵な“30歳からの働く女性”の魅力
「年齢を重ねて酸いも甘いも経験して、いくつかの修羅場もくぐって。だからこそできる女性への配慮やスマートな振る舞い。そこに経済力が加わるとなれば、年上の男性が魅力的に映るのはわかる気がします。僕がその像にはまるとしたら光栄だけど、ダンディ、セクシーと言われるのは恥ずかしい。だって素顔の自分はまるで違う存在だから。ただ、フランス人がよく使う“エレガント”という表現には心が揺れる。そんな男でありたいとは思っています。昔はね、すごく嫉妬深かった。彼女の過去の男にもジェラシーを抱くぐらい。思えばコンプレックスの塊だったんだね。若くて仕事がなくて、舞台に没頭していても、もっとできるのに、ってもがいてた。それが少しずつ映像や映画など仕事の幅が広がって、自信がついてきたのが40代半ば。単純に経験を重ねることで寛大になったし、我慢ができたり、人を許せるようにもなってきた。人はそれを成熟と呼ぶのかもしれないね。今の30代女性は、本当に優秀で有能。気が利いて、のみ込みが早く、自分の意思を上に伝える能力も高い。すごく魅惑的ですよね。そんなOggi読者をエスコートするとしたら…そうだな、待ち合わせは目黒川にしましょう。少し歩いてなじみの鮨屋にお連れしますよ。1杯目はビール。そして日本酒へ。もし飲めないとしても、「1杯、おつきあいします」と言ってほしいな。男はそういうかわいげに弱いから。2軒目は落ち着いた雰囲気の静かなバーへ。少し大人の深い話をしましょう。ドキッとするのは脚、香り、そしてボディタッチ。男なんてそんなものです(笑)。でもね、いちばんグッとくるのは、髪振り乱して働きながら、女としてのオーラを放っている人。その両方が備わっている女性は本当に素敵だし、知性とフェロモンを感じるし、もうお手上げです。仕事も、女磨きも、どちらの努力も欠かさない。そんな女性を見ると、僕はクラクラする。心を丸ごとわし摑みにされてしまうんです」
一生懸命、仕事する。一生懸命、女でいる。その両面が備わる女性にドキッとするんです
スーツ¥370,000・シャツ¥56,000・ネクタイ¥23,000・チーフ¥21,000(エトロ ジャパン〈エトロ〉)
大人の色気、堪能します|素敵なOJI様と妄想デート
「こんなこと言われたら胸キュン♡」なOJI様語録が満載! 俳優・吉田鋼太郎さんが演じます♡
「シャンパンでいいかな?」
今夜のデートは、六本木の会員制ステーキハウス。グラスの泡越しに映る夜景が、まるで星屑のよう。前回エスコートされたのは、麻布十番のお鮨屋さんだった。この前は大将から、今夜はオーナーから、うやうやしいご挨拶。
「白のワンピース、似合ってる。少しやせた?」
そう聞かれて、ずっと難航していたプロジェクトの成功を伝えると、さすがだ、うれしいよ、と自分のことのように喜んでくれる。ソムリエに目配せ。登場したのは私の生まれ年の赤ワイン。目を丸くして驚いていると、小さなお祝いだよ、と笑う。
「だって僕は、君の笑顔が見たくてここにいるんだから」
胸キュン♡OJI様語録|君の笑顔は癒しだね。もっと喜ばせたいな
経験したことのない、シルキーな味わい。どんどんお酒が進んで、思わず仕事の愚痴をこぼしてしまう。この人は、それを笑って聞いてくれる。高層階のレストランから地下のバーへ――。看板はない。暗証番号を押して入る、不思議な隠れ家。他愛のない会話と少しの沈黙のあと、来月は誕生日だね、と言われてドキッとする。
「連れて行きたいフレンチがあってね。箱根なんだけど」
戸惑いと、うれしさと。不意を突かれて、黙ってしまう。
「いろんな世界を、君に見せたいんだ」
もう終電はない。通りに出る。彼が手を上げる。
「今夜も楽しかった。ありがとう。また会えるね?」
お互いどこか寂しげな顔――。流れるネオンをぼんやりと眺めて、ゆっくりと瞼を閉じる。
胸キュン♡ OJI様語録|楽しくてつい遅くまで連れまわしてしまったな。タクシーで帰りなさい
Oggi12月号「今、私たちがデートするなら王子さまより『OJI様』と♡」より
撮影/福本和洋(MAETTICO) スタイリスト/尾関寛子(OZ) ヘア&メイク/新井はるか イラスト/ボブa.k.aえんちゃん 取材・文/本庄真穂 構成/樋口 澪・宮田典子(HATSU)
再構成/Oggi.jp編集部
吉田鋼太郎さん
よしだ・こうたろう/俳優。1959年生まれ、東京都出身。故・蜷川幸雄の後を継ぎ「彩の国シェイクスピア・シリーズ」の2代目芸術監督に就任。舞台のほかドラマや映画などでも幅広く活躍。連続ドラマ『今日から俺は!!』(日本テレビ系、毎週日曜)にも出演。