「30歳を過ぎたら、“いいジュエリーを少しずつ”を絶対にやったほうがいいです。モノと自分の個性 を見極める、すごくいい訓練に」(三尋木)
【三尋木’s ジュエリー流儀】
・華奢チェーンの重ねづけで自分らしさを
・出合いやきっかけ…「今買おう!」を逃さない
・数年に一度の変化球投入で幅を広げる
「ジュエリーは、〝着こなしになじみつつ、さりげなくリッチに効く〟のが私の理想。繊細なタイプを重ねづけすることで、自分らしいコーディネート感が広がるのが楽しいです。ジュエリーって、欲しいと思いつつもきっかけがないと、つい後回しにしがちなアイテムですよね。自分が納得できる理由をつくって〝よし、今買おう!〟という勢いをもつのも大事。おしゃれのステージや大人としての覚悟が確実に前進して、人生がちょっと動く気がします」
「なじみながら効く」繊細ゴールドがテーマな「上品リッチ」ジュエリー6
1.〝ティファニー〟の『ボーンカフ』
当時のOggi編集長がつけていたのがそれはもう素敵で、まねさせてもらいました。15年後の今も色褪せない名品のパワーを実感。
2.プラチナのクロス
エディター駆け出し時代、スタッズピアスとセットで毎日つけてました。程よい大きさのダイヤが等身大のお守りのようだった。
3.〝イリスパイラ〟のパール
照りがとても美しく、目利きの人からよく褒められます。今までどれだけ自信をもらったことか。あのとき買って本当によかった!
4.〝ティファニー〟の『バイ・ザ・ヤード』
どこにでもあるデザインですが、ダイヤの質やチェーンの美しさで選ぶなら、やっぱり〝ティファニー〟。0.14カラットです。
5.〝ヴェイド〟のYGダイヤ
30歳でYG派でいくと決めたとき、今の自分には高価でも長く使えるいいものを、とがんばって買った3点セット。〝ヴェイド〟はその後日本撤退してしまい残念。
6.〝タイヤック〟のシトリン
初めてのカラーストーンは自分の肌に溶け込む黄金色のシトリンを。色石が入るとジュエリー使いの幅がぐっと広がって。
マイ・ジュエリーの履歴書
20代半ば 「シルバー&ホワイト系時代」
就職して最初に買ったステンレス時計の色に合わせて、ジュエリーはもっぱらシルバー、ホワイトゴールド、プラチナを愛用。27歳でエディターに転職。自分へのエールに『ボーンカフ』[1]を購入。ファッション業界で生きていく覚悟をここに投影!
28歳 「リアルパールを清水買い」
Oggiでリアルパールのブランドを取材。その美しさと価値に目覚める。「本物の真珠は一生もの。買うなら早いほうがいい」というプレスの方の言葉に納得、人生初の清水買いを敢行[3]。
30歳 「突然のイエローゴールド派宣言!」
20代後半からイエローゴールドも少しずつ買いはじめ、日替わりでイエローとホワイトを行ったり来たり…。それぞれを集めるのは予算的に厳しいし、カラーミックスは自分のキャラじゃないと悩む。30歳を機に、これからは自分の肌色により似合うイエローオンリーで生きていくと決意。以降、自分らしいジュエリースタイルが確立できた気が。このころそろえた[4、5]は10年以上経った今も毎日のように活躍。
32歳 「失恋記念に色石を購入」
自分をなぐさめ気分を変えるため、今までと違うセレクトをあえて意識。憧れの〝タイヤック〟[6]で気持ちがだいぶ救われる。
(三尋木奈保の「マイ・ジュエリーの履歴書 」後編につづきます)
2016Oggi7月号「今こそ、自分だけの品格ジュエリーに出会う」より
【本誌掲載時スタッフ 撮影/山口恵史(静物) 構成/三尋木奈保】
初出:しごとなでしこ