「しごとなでしこ」リニューアルを記念して、働く女性に人気の有名人にスペシャルインタビュー。
2016年4月、国民的アイドルグループAKB48を卒業した高橋みなみさん。AKB48という大きなグループをまとめ、初代総監督を務めた高橋さんの著書『リーダー論』は話題となりました。そんな高橋みなみさんに、働く女性の悩みや質問をぶつけてみました。全2回でご紹介します。
- 1 高橋さんにとって「働く」とはどういうことですか?
- 2 生きていくために「必要なこと」です。
- 3 人間関係で気をつけていることを教えてください。
- 4 どれだけ仲良くなっても、「礼儀」をちゃんと持っていたい
- 5 初対面の人との接し方で気をつけていることや、打ち解けるコツなどあれば、教えてください。
- 6 人を知ろうという努力はしたいと常に思っているんです。
- 7 今後の人生プランなどはありますか?
- 8 後輩たちに夢を与えられる先輩でありたい
- 9 仕事において、どんなときにやりがいを感じますか?
- 10 仕事で気分が乗らない時、どのように気持ちを切り替えてますか?
- 11 自分に「今はやらなきゃいけない」って言い聞かせています。
- 12
- 13 女性が多い職場はグループができやすい傾向にありますが、集団行動が好きではない場合、グループに入らなくても上手に付き合う方法はありますか?
- 14 好きでひとりでいる分には、それは孤立ではないので、自分がどうしたいかでいいと思います。
- 15 職場の上司・先輩が自分だけにキツく接してくる・・・そんな「パワハラ」にはどう対処したらいいでしょうか?
- 16 二度と嫌なことを言われないように、その人以上にがんばろうとか、何か言われないように完璧にやろうって考えますね。
- 17 考え方が違う人と仕事をする場合、高橋さんはストレスになりますか?また、どのように乗り越えていますか?
- 18 合わない人を毛嫌いするのはもったいないと思います。
- 19 指導しなければならない後輩がまったくやる気を出してくれる気配がないとき、高橋さんならどうしますか?
- 20 いつも人の悪口を言ってくる人、話題を変えてもまた悪口になっちゃう人に、どう接したらいいと思いますか?
- 21 指導してくれる先輩と上司の意見が違う・・・こんな状況のとき、高橋さんならどう乗り越えますか?
高橋さんにとって「働く」とはどういうことですか?
生きていくために「必要なこと」です。
みなさんと同じです。自分のやりたいことを職業にできているのは幸せなことだと思っています。
子どもの頃は、「夢=仕事」みたいに繋がっていませんでした。小学生のころから、「自分のやりたいことは歌」とは思っていたんですけど、歌を歌いたいということだけだったので。AKB48というグループを経て、10年間好きなことが仕事になっているのはすごく恵まれているなと思っています。
人間関係で気をつけていることを教えてください。
第一印象を大切にしています。キャラを作るわけではないですけど、人に嫌な気持ちにはなって欲しくないなという思いがありますね。それに、
どれだけ仲良くなっても、「礼儀」をちゃんと持っていたい
と思っています。
初対面の人との接し方で気をつけていることや、打ち解けるコツなどあれば、教えてください。
そうですね…私の場合、すでに元気なイメージを持たれている方が多いので、まず初めての挨拶は元気に「よろしくお願いいたします!」と言うようにしています。
打ち解けるコツといえるかどうかわかりませんが、
人を知ろうという努力はしたいと常に思っているんです。
会話の中から、その人との共通点みたいなものなどもわかるので、そうすると打ち解けやすいのかな?と思っています。
今後の人生プランなどはありますか?
今は、AKB48を卒業して、まずきちんと一人の高橋みなみとして自立したい。そして
後輩たちに夢を与えられる先輩でありたい
と思っています。
基本は1日1日楽しく過ごせたらいいですね。
仕事において、どんなときにやりがいを感じますか?
ファンの方のレスポンスです!何かあったら一緒に喜んでくれたり、悲しいことがあったら一緒に泣いてくれたりとか。感情を共有できたときに、応援してくれる人たちのために「がんばらなきゃな!」って思えますね。
AKB48時代は握手会があって、そのときにファンのみなさんに会うことができていましたが、卒業してからはなかなかそういう機会もあまりないんです。テレビなどにたくさん出て、がんばっている姿勢を見せていけたらと思っています。
仕事で気分が乗らない時、どのように気持ちを切り替えてますか?
人間なので、乗るとき乗らないときってありますけど、お仕事なので気合いを入れてがんばりますね。どんなに疲れていたりしても、直前までOFFの状態でも、その瞬間だけでもスイッチをONにしないと、と思っています。
これをすれば気合が入るとかそういう習慣みたいなのはないんですけど、
自分に「今はやらなきゃいけない」って言い聞かせています。
女性が多い職場はグループができやすい傾向にありますが、集団行動が好きではない場合、グループに入らなくても上手に付き合う方法はありますか?
女性はとくにグループになりやすいですよね。私も集団行動が得意なタイプではないので、いつもみんなと一緒に行動しているタイプではないです。
女性って人からの見え方って気になっちゃうと思います。グループに入りたいと思っているのに入らないでいると、それは孤立になってしまいますけど
好きでひとりでいる分には、それは孤立ではないので、自分がどうしたいかでいいと思います。
職場の上司・先輩が自分だけにキツく接してくる・・・そんな「パワハラ」にはどう対処したらいいでしょうか?
どこの職場にも、やっぱりそういう人っているんですね。きっと自分のことが嫌いなのか、嫉妬しているかのどちらかなんだと思います。私はそういうことをバネにするタイプなんです。
二度と嫌なことを言われないように、その人以上にがんばろうとか、何か言われないように完璧にやろうって考えますね。
そうすれば相手も自分に言えなくなると思うんです。悔しい気持ちはバネにしてがんばるといいんじゃないかなと思います。
考え方が違う人と仕事をする場合、高橋さんはストレスになりますか?また、どのように乗り越えていますか?
私の場合、仕事なら同じ考えよりも違う考えの人の方がいいなって思いますね。同じ考えの人だと、同じ答えにしか行き着かないこともありますが、違う考えの人だと自分が気づかなかったことに気づけると思うんです。
やりやすさで言うと同じ考えの人の方が楽なんですけど、自分と違う考えを持っている人だと新たな発見ができるので、
合わない人を毛嫌いするのはもったいないと思います。
指導しなければならない後輩がまったくやる気を出してくれる気配がないとき、高橋さんならどうしますか?
本人がやる気を出してくれないとどうにもならないと思います。
その子のことが大切なら、アドバイスとして「こうしたらもっといいんじゃない?」という提案みたいなのは、私ならしたいです。
AKB48時代も、後輩には提案だけしてましたね。「こう見えているから、こうした方がいいんじゃないかな?もったいなくない?」っては言ってました。その時は気づかなくても、1年後2年後に「あの時の言葉ってこういう意味だったんだ」と思うこともあると思います。
いつも人の悪口を言ってくる人、話題を変えてもまた悪口になっちゃう人に、どう接したらいいと思いますか?
女性は基本、誰かに話を聞いてもらいたいんだと思うので、悪口は聞き流します。
ただ、疲れたり面倒だなって思ったら会わないようにするのが一番なんだと思います。
悪口を聞くことも、相談にのることと同じくらいパワーがいることだと思うので、冷たいかな?と思われちゃうかもしれませんが、自分も疲れることもありますよね。相手が大切な人なら、がんばって聞いてあげてもいいとは思うのですが。
指導してくれる先輩と上司の意見が違う・・・こんな状況のとき、高橋さんならどう乗り越えますか?
私ならば両方の意見を聞いて、「意見を合わせていただけますか?」とこちらから伺います。
意見をまとめてから部下に伝達してもらいたいと思います。
<後半へつづく>
・イヤリング/アビステ
撮影/豊田 亮 構成/鬼石有紀
初出:しごとなでしこ
高橋みなみさん
1991年4月8日生まれ。
国民的アイドルグループ元AKB48のチームAに所属。初代総監督を務めた。
10年間所属したAKB48を2016年4月に卒業し、歌手・タレントとしても活躍中。
AKB48をまとめ上げた自身の経験を記した『リーダー論』(講談社)が話題となり、幅広い層から支持されている。