「細部まで突き詰めた究極の一枚を選ぶことが、“私らしい”スタイリングを完成させる」。類まれなセンスと、自由で柔軟な発想力、そしてブレないおしゃれ哲学で常にオンリーワンな着こなしを発信する、人気スタイリスト・金子綾さん。ベーシックもカジュアルも自由に〝ぶっこむ〟「only one」なスタイリングテクニックを披露。Oggi連載アーカイブから、その独自のセンスに迫ります! エッセンスを抽出してひもといたスタイリングルールから、6つのキーワードをご紹介。
[1] はっとする色使いと配色で着こなしを更新
「無性に色が着たくなるときがあり、今はビビッドなピンクやグリーンを効かせるのも好き。ビビットな色と淡い色を重ねてつくるワントーンスタイルも大好きです。色のもつパワフルな存在感は、アイテム自体をベーシックに徹すると、大人でも取り入れやすくなることに気づいて。逆にベーシックカラーやニュアンスカラーは素材違いのアイテムを組み合わせて奥行きをつくるようにしています」(Oggi 2015年12月号)
[2] ぺたんこ靴でも女っぽいを証明
「女っぽいヒール靴を愛して止まなかったのに、妊娠を機にそれをあきらめざるを得なくなり…」足元のバランスが変わるとおのずと着こなしにも変化が出てきた2013年ごろ。「ぺたんこ靴だとどうしてもカジュアルになるので、洋服にはそれまで以上に女っぽさを追求するようになりました。ベーシックなアイテムも少し肌を見せて着くずすと抜け感が生まれる。そんな着こなしの技術の重要さも再確認しました」(Oggi2013年9月号)
[3] コンサバを今どきに蘇らせる、ひとさじのトレンド感
「あまのじゃくな私は、上品で端正なものほどくずしたくなるんです。あからさまにスタイリングを変えずとも、ルーズにまとめた髪だったり、無造作にはおったジャケットだったり…。ちょっとしたニュアンスの変化を加えるだけで、コーディネート全体に効いてくる。それくらいの少しの今っぽさだけでコンサバは更新できる。ベーシックという懐の深さが、可能にしてくれるんだと思います」(Oggi2017年10月号)
[4] ビーサンを都会に持ち込み真逆のテイストをミックス
「もし私が、きれいめなタイトスカートやクロップドパンツを着るなら?と考えたときに思いついたのが、ビーサンを合わせる技。そんな〝ぶっこみ〟を重ねていくことで、幅もぐんと広がったように思います。Oggi=通勤スタイル、ではあるけれど、ありがたいことに新しい提案も柔軟に受け入れていただいたおかげで、レギンスやスニーカーなどカジュアルなアイテムをあえてミックスするおもしろさに気づきました」(Oggi2015年5月号)
[5] いつでも女であることを大事にしている
「女であることを楽しみたいから、スタイリングでも色気があるかどうかは大事にしています。色気って年齢を重ねていくごとに、迫力が出てしまうので、胸元の開きではなく背中の開きに変えてみたり、ゆるめのスタイルにあえてパールネックレスをしたり、ほかをメンズライクなアイテムでまとめ、色気を中和させたり…etc.あからさまになりすぎないよう、さりげなさを心がけています」(Oggi2017年7月号)
[6] 「大人でもチャーミング」を叶える小物選び
ベーシックが基本とはいえ、「ときには大人だってかわいいものを身につけたい! そもそも大人だからってきちんとしたものしか持ってはいけないとだれが決めたの?と思っています(笑)。だって、ファッションを楽しむマインドをやっぱり忘れたくないから。洋服よりも小物のほうが茶目っ気を出しやすいのもあり、メタリックシルバーやフリルのミニバッグなどアクセサリー感覚で取り入れるのが好きなんです」(Oggi2018年8月号)
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Oggi11月号「金子綾の『色気学』Special」より
構成/菅博子
再構成/Oggi.jp編集部