ENJOY WATCHING MLB
MLBを〝観て〟楽しむ!
スタジアムを中心に、チームがそれぞれの地域に根付き、愛されているのもMLBの魅力のひとつ。ならば、旅をしながら野球を観にいく… なんてプランはいかが? 中継での応援もいいけれど、一度は現地へ!
魅力を教えてくれるのは
このふたり!
MLBでの愛され度はNo.1!?
川﨑宗則選手
PROFILE ─────
かわさき・むねのり/1981年生まれ、鹿児島県出身。2006年に開催されたワールド・ベースボール・クラシック(以下、WBC)の優勝にも貢献。イチロー氏とのプレイを夢見て海を渡り、2012年、シアトル・マリナーズに入団。その後も、トロント・ブルージェイズ、シカゴ・カブスで活躍。コミカルなキャラクターで、多くのファンから愛される存在に。現在は栃木ゴールデンブレーブス所属。
昨年の〝WBC旋風〟の立役者!
ラーズ・ヌートバー選手
PROFILE ─────
1997年生まれ。アメリカ・カリフォルニア州出身。セントルイス・カージナルス所属。昨年のWBCで、日系人の現役MLB選手として初めて日本代表に選出され、世界一に貢献。強肩を生かしたアグレッシブな外野守備、選球眼のよさと高い出塁能力を武器に侍ジャパンのリードオフマンとして活躍した。ミドルネームは「テイラー・タツジ」。〝たっちゃん〟の愛称も日本中でおなじみに。
MLBを現地で観戦する醍醐味って?
球場は自由な開放感であふれている!
「日本とはまた違う魅力がある、アメリカでの野球観戦。試合以外のエンタメも活発で、客席にプールがあったりと球場ごとの特徴も面白い! 僕は『ソーセージ・レース』(ミルウォーキー・ブリュワーズの本拠地で行われる、ソーセージの着ぐるみによるスプリントレース)が大好きでした。そして、グルメはうまくてデカい! 僕は、大きなビールを飲むお客さんを羨ましく眺めるだけでしたが(笑)。試合に没頭する人、グルメやお酒を満喫する人… とみんな自由で、試合中に客席で打ち合わせをするビジネスマンも(笑)。開放的でリラックスできるから、議論もはかどるのかな。堅苦しく考えず、自分らしく楽しめばいい。MLBの球場にはそんな懐の深さがあるんです!」(川﨑選手)
〝ラルディーニ〟のジャケット¥176,000・パンツ[スーツ価格]¥198,000・〝フィリッポ デ ローレンティス〟のニット¥28,600(トヨダトレーディング プレスルーム) その他/スタイリスト私物
人気・実力ともに、MLBトップクラス!
Los Angeles Dodgers
ロサンゼルス・ドジャース
年中暖かく、過ごしやすい気候のカリフォルニアに本拠地を置くのが、大谷選手が所属するロサンゼルス・ドジャース。観光地も多く、〝MLB旅〟をするにはうってつけのエリアです!
ロサンゼルス・ドジャース
ってどんなチーム?
1883年の創設以来、ワールドシリーズを7回制覇したMLB屈指の名門。今シーズンは、大谷翔平選手をはじめとする超大型補強にも成功し、優勝大本命とも名高い。「間違いなく、今季のカギとなるチーム。超強力ドジャース打線を、各チームがどう攻略していくかも楽しみ!」(川﨑選手)
本拠地ドジャー・スタジアムは、MLBで3番目に古い歴史をもつ〝ベースボールの聖地〟。2028年のロサンゼルス・オリンピックでも使用される可能性もあり、56,000人の収容人数を誇る大スケールにも圧倒される!
世界を代表する〝2大スーパースター〟に会いに行くべし!
世界中が注目する〝生きる歴史〟!
大谷翔平選手 SHOHEI OHTANI
PITCHER,DESIGNATED HITTER / Age.29
ベーブ・ルース以来、史上2人目となる同一シーズンでの2桁勝利&2桁本塁打を達成した、歴史的な二刀流プレイヤー。昨年受けた手術の影響で、今季は打者に専念。昨シーズンは日本人初の本塁打王をMLBで獲得したが、その歴史をさらに塗り替えるか!?
僕が思うに、ショウヘイは地球上で一番の選手だね! WBCで彼とプレイして、バッティングやピッチングを間近で見られたことで、彼がどれだけすごい選手なのか、改めて感じられたよ!
by ヌートバー選手
新たなチーム、打者に専念… これまでと異なる環境との化学反応による〝ニューオータニ〟に期待。HRはきっと60本OVER! 予想は63本です!! 理由? 僕の誕生日が6月3日だから
by 川﨑選手
日本の絶対的エースがMLBへ
山本由伸選手 YOSHINOBU YAMAMOTO
PITCHER / Age.25
2017年、ドラフト4位でオリックス・バファローズに入団。NPB史上初の3年連続投手4冠(最多勝・最優秀防御率・最高勝率・最多奪三振)、沢村賞の獲得を達成するなど、国内ではもはや〝無双〟状態に。MLB投手史上最高額となる大型契約で、今季よりドジャースでプレイ。
「こんなすごい球を投げるなんて!」とメジャーの名バッターたちも絶対にびっくりするはず! 「これが日本のSUSHIか…!」と彼が繰り出す〝本物〟のピッチングを堪能することでしょう!
by 川﨑選手
カルフォルニアは、一度は行っておきたい人気スポットだらけ!
Photo/Getty Images
Photo/Getty Images
ロサンゼルスといえば、やっぱりハリウッド! ここを訪れたからには、ハリウッドサインの景色を見て、写真におさめておきたいもの。また、高級住宅街エリア・ビバリーヒルズにあるショッピングストリート「ロデオドライブ」の散策も外せない。思わずセレブ気分に…!?
Photo/Getty Images
Photo/Getty Images
ドジャー・スタジアムでの野球観戦のほか、カリフォルニアを訪れるのであれば、やっぱり行きたいのは「ディズニーランド・リゾート」。「球場で大谷翔平選手を見て、そしてディズニーランドでミッキーマウスを見る…世界的な2大スーパースターをこの目で楽しめる。そんな場所はここ以外にないですよ!」(川﨑選手)
\教えてたっちゃん!/
故郷ではどう過ごす?
故郷・カリフォルニアにあるドジャー・スタジアムでプレイするのは大好き! でも、シーズン中に遠征で訪れるときはあまり出歩かないかな。家で母の手料理を楽しむのが一番!
都会っ子に愛される、大都市の人気チーム
New York Mets
ニューヨーク・メッツ
〝都会の人(メトロポリタン)〟がチーム名の由来のとおり、ニューヨーク市内にホームスタジアムが。マンハッタンから地下鉄で30分ほどと、世界を代表する大都市で野球観戦も楽しめるんです!
ニューヨーク・メッツ
ってどんなチーム?
大型補強を行うも、昨シーズンは悔しくも大敗…。チームの再建をはかる上で、現在は重要な転換期。地下鉄で本拠地がつながっている「ニューヨーク・ヤンキース」との対戦〝サブウェイシリーズ〟は特に盛り上がる好カード!
本拠地シティ・フィールドは、シェイクシャックなどの有名グルメが充実。メッツの選手がHRを打つと、バックスクリーン下に大きなリンゴのモニュメント「ホームラン・アップル」が。
注目の日本人選手はこの2人!
ゴーストのような魔球で打者を翻弄!
千賀滉大選手 KODAI SENGA
PITCHER / Age.31
MLB1年目となる昨シーズン、さっそく12勝を挙げてチームの勝ち頭として大活躍! 今季も先発ローテーションの主軸として期待が寄せられている。落差の大きな決め球〝お化けフォーク〟は、〝GHOST FORK〟としてMLBでも話題に!
昨年のメッツ戦ではじめて会った千賀選手。翌日、先発で投げる予定を控えていたのに、僕のために時間を惜しまず割いてくれて…。なんてすばらしい人なんだ! と感激したよ
by ヌートバー選手
日本人歴代最速の165キロをマーク!
藤浪晋太郎選手 SHINTARO FUJINAMI
PITCHER / Age.29
日本人MLB投手として最速を誇る165キロを超える豪速球で三振の山を築く剛腕投手。昨季からMLBでプレイしており、中継ぎ投手としてボルティモア・オリオールズでは地区優勝も経験。今年からニューヨーク・メッツに移籍し、その剛腕を見せつける。
アメリカを象徴する街を体感してほしい!
Photo/Getty Images
「ニューヨークで試合があるとルンルンでした(笑)。少し歩いたり電車に乗ったりするだけで、気軽に街を楽しめるから」(川﨑選手) 移動手段が発達しているニューヨーク。アメリカらしい自由なムードを、自分の足で歩いて感じたい。
\教えてたっちゃん!/
行きたいSPOTは?
Photo/Getty Images
今シーズンは、ニューヨークへの遠征が2度予定されているんだけど… 行きたいところがたくさんあるんだ! その中でも一番は、「Carbone」というイタリアンのお店だね!
平日のデーゲームでも、ファンがいっぱい!
Chicago Cubs
シカゴ・カブス
アメリカで人口がニューヨーク、ロサンゼルスに次ぐ第3位の都市・シカゴ。そんな北アメリカを代表する土地で愛されているチームがカブス! 都会と自然が美しく調和した、街歩きにぴったりな場所です。
シカゴ・カブス
ってどんなチーム?
今までも数多くの日本人選手がプレイしてきた、シカゴ・カブス。かつてのオーナー・リグレー氏の発言にもとづき、今でも多くの公式戦がデーゲームで開催されている。平日の日中でも試合を観にいく! そんなファンがたくさん。
リノベーションによって今どきな雰囲気と、古きよきボールパーク感が共存する、本拠地リグレー・フィールド。外野フェンスにびっしりとツタが生い茂っているのも大きな特徴!
注目の日本人選手はこの2人!
パワーとスピードを兼ね備えたスラッガー
鈴木誠也選手 SEIYA SUZUKI
OUTFIELDER / Age.29
力強いスイングと強肩をもつ、走・攻・守そろった日本を代表する右のスラッガー。2022年からシカゴ・カブスに所属。MLB2年目となった昨シーズンは、日本人史上3人目となる20本塁打をマーク。右打者では初の快挙で、アメリカの地でも着実な進化をみせている。
セイヤはとても明るい性格で、好きにならずにはいられないナイスガイ! 野球やバッティングのことを話すのも、一緒に食事をするのも好き。いつだって最高の時間だ!
by ヌートバー選手
〝投げる哲学者〟、海を渡る!
今永昇太選手 SHOTA IMANAGA
PITCHER / Age.30
2023 WBC決勝戦で先発マウンドを託された本格派左腕が、今季からMLBに挑戦。キレのいい変化球と伸びのあるストレートを緻密に操る投球はもちろん、入団会見では球団歌にちなんだスピーチを披露するなど、何事も探究を怠らないキャラクターでカブスファンのハートをつかむ。
日本のバッターがみんな苦しめられてきた、今永選手のストレート。メジャーリーガーもなかなか見たことがないはず。この球でどう戦っていくか、楽しみで仕方ない!
by 川﨑選手
自分の足で街歩きを楽しめるのが
シカゴの魅力
Photo/Getty Images
観光スポットや大きな公園、博物館などが密集していて、街歩きがしやすいシカゴ。近代的なアートと自然が美しく融合する街を体現する憩いの地「ミレニアム・パーク」にも足を運びたい。「僕は『シカゴカルビ』という焼肉屋が大好き。野球選手もよく行くお店です」(川﨑選手)
\教えてたっちゃん!/
シカゴのイメージは?
お気に入りのお店は「Gibsons」と「Maple &Ash」。リグレー・フィールドは歴史的なボールパークで、外野のツタ、熱狂的なファン… と好きなことがたくさん。カブスは最高のライバル!
ラテン情緒あふれる、ビーチタウンへ
San Diego Padres
サンディエゴ・パドレス
カリフォルニア随一のビーチシティ・サンディエゴ。長く続く美しい海岸線の近くに本拠地を構えるチームで、常夏の心地よさとともにピクニック気分で野球を観戦できます!
サンディエゴ・パドレス
ってどんなチーム?
サンディエゴがメキシコに隣接していることもあり、とりわけ国際色が強いパドレス。監督も代わり、新体制で今季がスタートする。同地区のロサンゼルス・ドジャースが最大のライバル!
本拠地は、日本が優勝を飾った第1回WBCの決勝ラウンドの地でもあるペトコ・パーク。南国の街と一体化するような美しい景観もみどころ。
注目の日本人選手はこの2人!
チームの信頼も厚いベテラン右腕
ダルビッシュ 有選手 YU DARVISH
PITCHER / Age.37
2012年にテキサス・レンジャーズに移籍し、ロサンゼルス・ドジャース、シカゴ・カブスと経験を重ね、2021年からサンディエゴ・パドレスに所属。昨季は、日本人史上2人目となるメジャー通算100勝を達成。円熟味を増す投球術と、ベテランならではの経験値でチームを牽引する。
彼が日米で重ねてきた実績は、計り知れない努力の結果。それでも、彼はすごい野球選手である以上に、優れた人格者だと思う!
by ヌートバー選手
投げっぷりのよさが光る!
松井裕樹選手 YUKI MATSUI
PITCHER / Age.28
昨年、史上最年少で200セーブに到達し、2年連続でパ・リーグ最多セーブ投手となった〝杜の都の守護神〟が、サンディエゴ・パドレスで今シーズンからMLBキャリアをスタート。ときにスペイン語も交えた流暢な英語を披露して現地メディアを驚かせるなど、適応力もばっちり!?
彼の持ち味は強気なピッチング。そのハートで、大きな選手にも立ち向かってほしい!(ダルビッシュ)有くんとの投手リレーにも期待!
by 川﨑選手
サンディエゴは陽気な気候と
ムードでリラックスできる!
温暖な気候、そして美しい海と街並みに癒やされるビーチタウン。球場も海から程近い場所に。「個人的には、サンディエゴがいちばん行きたい都市かも!」と川﨑選手も太鼓判。
\教えてたっちゃん!/
サンディエゴをどう楽しむ?
穴場のタコス屋さんでも、レストラン「NOBU」でも、サンディエゴの食はいつもGOOD! 故郷が近いから、家族や友達がペトコ・パークに試合を観に来てくれるのもうれしい!
世界でいちばん野球熱が高い街!?
St. Louis Cardinals
セントルイス・カージナルス
全米有数のベースボールタウン・セントルイス。大きなふたつの川が交わる、自然に恵まれた都市は、近代的なビルと歴史的な建物が共存するモダンな街並みも魅力的!
セントルイス・カージナルス
ってどんなチーム?
ワールドシリーズを11度制覇した、MLBでも屈指の伝統を誇る名門チーム。「昨年は地区最下位とまさかの低迷も、もっと力のあるチーム。今年は上位を狙いたい!」(川﨑選手)
本拠地ブッシュ・スタジアムは、レンガづくりの趣のある野球場。ファンが着るユニフォームもあいまって、球場には美しい赤が広がる。
注目選手はもちろんこの人!
理想のリードオフマンに!
ラーズ・ヌートバー選手 LARS NOOTBAAR
OUTFIELDER / Age.26
2021年にメジャーに初昇格すると、翌2022年はチームの地区優勝にも貢献。昨シーズンは、はじめての規定打席に到達。2022年を大きく上回る結果を残し、初の100安打と2桁盗塁をマークした。今年は年間通じて、リードオフマンとして打線を引っぱる姿が見たい!
アグレッシブな守備も光るヌートバー選手。あの果敢なプレイは、幼いころから芝の球場で練習をしてきたアメリカ育ちの彼ならでは!
by 川﨑選手
フレンドリーで洗練されている街・
セントルイス
Photo/Getty Images
石畳が伸びる歴史地区があれば、豊かな自然や近代的なビルなどバラエティに富んだ表情をもつセントルイス。街を一望できるゲートウェイ・アーチなど、観光スポットも実に多彩です!
\教えてたっちゃん!/
どんなシーズンにしたい?
昨年は、侍ジャパンというWBC優勝チームの一員として、かけがえのない経験が得られた。一方で、カージナルスはチーム全員が望んでいたとおりの結果とはならなかった。でもそれは、成長できる余地があるということ。今季は、一年を通して、チームの勝利のために攻守ともに貢献しながら、〝元気〟と〝楽しさ〟を与え続けるように頑張るよ。新しいシーズンが楽しみで待ちきれない!
▼あわせて読みたい!
撮影/谷口 巧(Pygmy Company/川﨑選手分)、YUJI TAKEUCHI(BALLPARK/ヌートバー選手コメント分) スタイリスト/中西ナオ(川﨑選手分) ヘア&メイク/塩田勝樹(Sui/川﨑選手分) 協力/Getty Images 本誌デザイン/hoop. 本誌構成/旧井菜月
©2024 MLB. Major League Baseball trademarks and copyrights are used with permission of Major League Baseball. Visit MLB.com.
●この特集で使用した商品の価格はすべて、税込価格です。