Oggiモデル・若月佑美の漫画論|書店に足を運ぶ理由は…
新しい出合いが眠っている、この空間に心が躍る
ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、私は漫画が好きです。子供のころからずっと好きです。最近は電子書籍で読んでいる方も多いと思いますが、私は断然、紙の単行本派。
そのワケは後ほどお話しするとして… 紙の単行本を購入して作品を追いかけるゆえ、1週間に1回(週に数回行くときも)ほど、書店をパトロールするのがマイルール。
頻繁に書店へ足を運ぶのにはいくつかの理由があります。
ネタバレを回避しつつ、新たな出合いを求めて… 足繁く書店に通う
ひとつは、ネタバレを回避すべく、新刊の発売情報ですらインターネット上で目にしないようにしているため。好きな作品の続きは、まっさらな気持ちで読みたいですからね。いつ発売されるかがわからないので、定期的に店頭をチェックする必要があるんです。
そして、もうひとつの大きな理由は、書店には新たな作品との出合いがたくさんあるから。
書店ごとに推している作品が違っていたり、ディスプレイの仕方が違っていたり… 訪れる書店が替われば、自然に手に取る漫画も替わるので、パトロールする書店もあえて決めていません。
店頭のポップや帯のコメントを読むのも大好き。自分の心に引っかかる“何か”を持っている作品と出合える空間。あの場所にいるだけで、なんだかワクワクします。
マネージャーの目撃談!
「仕事現場への移動途中や帰り道、時間ができると『本屋さんに寄ってもらってもいいですか…?』とリクエストを受けるのは、日常茶飯事。
忙しくてなかなか書店に行けず、久しぶりに訪れたときのこと。1〜2冊買って戻ってくるかと思いきや、10冊以上の漫画を抱えて本屋から出てきたことも! あの姿には驚きました(笑)」(byマネージャー)
新しい作品を読むきっかけは、“ジャケ買い”が多い
ジャケ買いの理由は、とにかく絵が好きだから
漫画好きな友人にすすめられたり、好きな漫画家さんの新作だったり… 新しい作品を読むきっかけはいろいろありますが、店頭での“ジャケ買い”が多いことも私の漫画選びの特徴のひとつでしょうか。
私が好きなのは、繊細で美しいタッチの絵、そしてその丁寧な描写で絶妙な表情が表現されている作品。とにかく絵が好きで、作品のジャンルや内容を問わず追いかけ続けている漫画家さんもいます。
作画にひかれて“ジャケ買い”することが多いのは、私自身も絵を描くことが好きで、実際によく絵を描いているからかもしれません。ですが私が描く絵は、どちらかというと抽象画。いわゆる漫画的な絵が描けないのです。
こんな絵が描けたなら… 繊細で美しい描写に憧れて
小学生のころ、漫画の絵を描くのが上手な友達って、クラスにひとりはいませんでしたか? 私はその子がうらやましかった。
昔から絵を描くことは好きだったけれど、静物は描けても躍動的な動きや人の表情を描くのは苦手。頭に思い描いている理想の動きや表情があるのに、それをどうしても絵に落とし込めず葛藤したり落胆したり…。
だから、繊細な描写の作品に出合うと、こんな絵が描けるって素敵だなぁ… と、憧れて思わず“ジャケ買い”をしてしまうのです。
最近ジャケ買いしたのは… 『ジーンブライド』
「高野ひと深先生の『ジーンブライド』。繊細で美しい絵にひかれて手に取りました。表紙の女性が力強い表情をしているのもポイント。“守られる女子”より“守る女子”が好きなんです! それから、なぜ“ジューン”ではなく“ジーン”なんだろう? とタイトルも気になって」(若月)
“ソブ”のブルゾン¥46,200・“ダブルスタンダードクロージング”のバッグ¥24,200・靴¥31,900(フィルム) ニット¥45,100(ANAYI) “アルアバイル”のシャツ¥29,700・“ルル・ウィルビー”のパンツ¥29,700(アルアバイル) 帽子¥19,800(ギミックス〈メゾンドリリス〉) “シースキー”のイヤーカフ[左]¥2,310・“リプサリス”のイヤーカフ[右]¥11,000・“ヒロミ.エー”のリング¥25,300(ロードス)
若月佑美の漫画事情をちょっぴり公開♡
ニット¥26,400(PEACH〈ラスパイユ〉) メガネ¥42,900(モスコット トウキョウ〈モスコット〉) “シースキー”のイヤーカフ¥1,980(ロードス)
『キングダム』の最新第66巻、まだ読めずにいます!
複雑なストーリーを緻密に描いている『キングダム』。2〜3巻前から読み返し、展開をしっかり思い出してから読み進めたくて、まとまった時間が必要なんです(涙)。
人生で初めて読んだ漫画は『世紀末リーダー伝たけし!』
8歳上の姉、7歳上の兄が持っていた単行本を読み始めたのが、漫画を好きになったきっかけ。少年漫画も少女漫画も幅広く読んできました。
最近、少女漫画の養分は韓国ドラマでも補給中。
少女漫画ならではの“胸キュン”は、韓ドラで楽しむ今日このごろ。最近観ているのは、『女神降臨』、『キム秘書はいったい、なぜ?』、『雲が描いた月明り』など。
●この特集で使用した商品の価格はすべて、税込価格です。
2023年Oggi2月号「若月佑美の漫画論」より
撮影/花村克彦 スタイリスト/角田かおる ヘア&メイク/加藤志穂(PEACE MONKEY) モデル/若月佑美(Oggi専属) 構成/旧井菜月
再構成/Oggi.jp編集部