働くOggi読者と同じく、実は会社員経験者が多いOggiスタイリスト。「昼の仕事シーンでも、夜の楽しいシーンでも素敵に映えるおしゃれってどういうこと？」リアルな経験によって導かれたMYルールと、それを活かした春の〝最強CD〟を編集Kが聞きました！ 前編（スタイリスト縄田恵里さん・川上さやかさん）・後編（スタイリスト入江未悠さん・渡辺智佳さん）に分けてお届けします。
縄田恵里
キレのよさと女らしさの両立なら、この人にお任せ！
短大卒業後、某マスコミにて2年半勤務。制作現場に携わっていたためか「通勤時のおしゃれは動きやすさが最優先」というポリシーをもつ。退社後はスタイリストの髙橋リタ氏に師事。色合わせやシルエットなど、ディテールに上品さが漂うスタイリングセンスに注目が集まる。
編集K 〝昼はきちんと、でも夜の楽しい予定にも自信をもって臨みたい〟。そんなとき、縄田さん自身は何を着ますか。
縄田 デスクワークでも外回りでも…通勤服の極意は〝動きやすさ〟だと思うんです。楽しい予定が控えているからといって、窮屈なブラウスでは集中して仕事ができないし、短め丈のスカートでは信頼してもらえない。
編集K それは会社員時代の実感ですね。
縄田 特に私はテレビ番組の制作現場で走り回るような日が多かったので(笑)、仕事の日はパンツスタイルが基本でした。
編集K 業界的にはカジュアルな格好の方が多い印象です。
縄田 Tシャツにジーパン、というイメージですよね。でも私は会社員時代、カットソーもデニムも避けていました。
編集K ドレスコードがあったんですか？
縄田 いえ。でも仕事場ではきちんと見られたかったし、当時の職場は男性が大半。上司の接待に同行する日も多く…〝求められている装い〟を考えたとき、それは決してカジュアルではなかった。
編集K むしろ、女性らしさが重要だと思ったんですね。
縄田 動きやすくて、かつほのかな華やかさのある合わせ。それを追究したら、自然と〝端正なパンツ×やわらかさが漂うトップス〟が定番の着こなしになりました。
編集K 納得です。
縄田 あとは、アフター7を過ごす相手によって、ディテールをアレンジするだけ。職場でもナメられることなく(笑)、旬も香らせられる最強の組み合わせです。
【縄田’sプレゼン】
シャキッとパンツに、旬トップスで華やかさをプラス！
縄田発 華やぎトップス 投入アイディア
「プチ襟が顔周りをレディライクに」（縄田さん・以下同）シャツ￥25,000（八木通商〈オリアン〉）
「王道のレースは切りっぱなしのものが今っぽい」ブラウス￥25,000（ドレステリア 新宿店〈ドレステリア〉）
「二の腕をほっそり見せる効果も」ブラウス￥14,000（アクアガール丸の内〈アクアガール〉）
結論！ 「仕事⇨女友達とカフェディナー」なら
オフショルダートップスで品のよい抜け感をアピール！
「トレンドのオフショルダートップスは、パンツスタイルに女らしさを加える特効アイテム。仕事の場にもふさわしい端正さをキープするなら、広すぎないデコルテ開きや、肌をヘルシーに引き立てるネイビーにこだわって。カッコいいけど、ひと目で旬とわかる…絶妙な全身バランスに、女友達の注目もがぜん高まるはず！」（縄田さん） ブラウス￥16,000（エーピー ストゥディオ ニュウマン シンジュク〈エーピー ストゥディオ〉） パンツ￥34,000（ミューズ ドゥ ドゥーズィエム クラス 表参道店〈ドゥーズィエム クラス〉） バッグ￥105,000（セルジオ ロッシ カスタマーサービス〈セルジオ ロッシ〉） 靴￥103,000（イーストランド〈ピエール アルディ〉） 時計￥1,370,000（DKSHジャパン〈ベダ＆カンパニー〉） ネックレス￥68,000・バングル￥137,000（ロンハーマン〈ソフィー ブハイ〉）
川上さやか
裏打ちされた、リアルスタイルが魅力
短大卒業後、大手銀行に入社し、都内きっての大型支店で6年間にわたって勤務。退社後はスタイリストの佐藤佳菜子氏に師事し、その後独立。「大人にふさわしいきちんと感は前提条件」という言葉どおり、ベーシックな中にもさりげない辛さが香るスタイリングが大評判。
編集K 今回の特集の元になったのは、68・5%もの読者が〝イケてない服のせいで、お誘いを断ったことがある〟と答えた、アンケート結果からでした。
川上 （食い気味で）わかります！ 会社員時代、私もよくありましたから。
編集K 〝イケてない服〟とは縁遠いイメージですが…。
川上 実は私、制服勤務だったんです。職場に着いたら服も靴も替えるので、おしゃれに手を抜いてしまうこともあって(笑)。
編集K どんな日に〝この服じゃアフター7に臨めない〟と思っていたんでしょう。
川上 デニムは論外。黒やグレーなどシックカラーを着ている日もためらいました。
編集K 両方川上さんが好きなアイテム！
川上 そうなのですが、アフター7に会う友達は私服勤務のコが多かったので、彼女たちとテンションが合わなくなってしまう。そこにスーツ姿のメンズがいればなおさら。ひとり浮いてしまったり、反対に沈んでしまったりするんです。
編集K なるほど。
川上 でも私がいちばん気を使っていたのは、実は小物使いでした。小柄なせいか幼く見られがちなので、リッチに、そしてスタイルよく見せるのに小物は重要で。特にきれいなヒール靴は絶対。急なお誘いがあった日、フラットシューズで来ていたために、デパートでパンプスを購入して履き替えたこともあるくらいです。
編集K それはすごい！(笑)
川上 顔周りを明るく見せるきれいめな服に、所作の美しさが際立つ小物を身につけること。それが私の結論です。
【川上’sプレゼン】
知的な印象の小物使いで、凜とした大人っぽさを演出する！
川上発 「これだけは避けたい！」NG小物
キャンバストート「何もない日に持ちがちなトート。女子会ならともかく、メンズとの予定には×」（川上さん・以下同）
ゴツめウォッチ「フェースが大きめの腕時計は、ふだんは大好きですが男性ウケは△。そっと外していました」
バレエフラットシューズ「〝楽ちんな格好で着ました〟と靴が主張しているようなもの。ポインテッドトウなら可です」
結論！ 「仕事⇨気になるメンズとデート」なら
シルバーパンプスの華やかなリッチ感を味方につける！
「微細なラメが輝くポインテッドトウパンプスは、細身パンツと相まってほっそりと華奢な足元を演出。ラメといえど派手すぎず、一見グレーのようで、昼間のオフィスでも浮くことなくなじむはず。ここでかちっとしたテーラードジャケットを合わせると、メンズと会うには迫力が出すぎてしまってかわいげがないので(笑)、とろみジャケットで優しい印象に導くのが正解です」（川上さん） 靴￥80,000（JIMMY CHOO） ジャケット￥36,000（オンワード樫山〈ICB〉） パンツ￥24,000（Theory） バッグ￥73,000（ロンシャン・ジャパン〈ロンシャン〉） 時計￥780,000（DKSHジャパン〈ベダ＆カンパニー〉） バングル￥28,000（リンクス オブ ロンドン青山店〈リンクス オブ ロンドン〉） ネックレス￥26,000（EN ROUTE 二子玉川〈ザ メドレー インスティチュート〉） ブレスレット￥7,000（ウノアエレ ジャパン〈ワンエーアールバイウノアエレ〉）
Oggi6月号「『仕事⇨遊ぶ日』は、これを着る！」より
【2016年Oggi6月号掲載時スタッフ 撮影／金谷章平（モデル）、渡辺修身（静物） スタイリスト／縄田恵里、川上さやか ヘア＆メーク／笹本恭平（ilumini.） モデル／林田岬優・矢野未希子（Oggi専属） イラスト／Mamedori 構成／小林桐子（Oggi）】
●この特集で使用した商品はすべて、本体（税抜）価格です。
初出：しごとなでしこ
