[相談]
仕事も恋愛も常に自信がもてません
何ごとも自分なりに一生懸命やっているつもりだけれど、「このままじゃいけない」と、漠然とした不安に襲われます。このループから抜け出したいのですが、何から手をつけたらよいものやら…。(33歳・一般事務)
[アドバイスfrom秋山曜子さん]
毎日3つのことに感謝する習慣を身につけて
心の中に、土台となるものはありますか?
モノを築き上げるにはしっかりした土台が必要なのと一緒で、自分の気持ちをしっかりもつには、土台となるもの、自分を支える基盤が必要です。そうでない限りは、常に何かのきっかけで漠然とした不安に振り回されることになりますし、目的を見極めることが目的のような人生を送ることになります。
その基盤をつくるために私がおすすめするのは、毎日3つのことに感謝するという習慣です。感謝するものは自分の健康や能力、交友関係、過去の素晴しい思い出や、人から受けた親切など、なんでもよいのです。もし友達とレストランに出かけておいしい食事と素敵な時間が楽しめたのなら、それに感謝すべきですし、自分が幸せに思うことや、誇れることなど、できるだけクリエイティブに毎日3つのことを選んで感謝することを習慣にしてください。
「そんなことで何が変わるの?」と思うかもしれませんが、これは実際に名門イエール大学の〝幸福の追求〟のクラスでも実践が奨励されているもので、人間心理をポジティブで前向きにするのに驚くほど効果があるのです。
すべては心のコンディションで決まる
こんな簡単なことでも毎日続けることによって「今まで何をしてきたのだろう?」「何かを始めないと」「これでよいのだろうか?」と自問する状況が、「自分はこんなに恵まれてきた」「こんなに頑張ってきた」「こんなに幸せだ」というものに変わっていきます。
そしてそれが人生のステップを着実に上ってきた自信になるので、将来に対しても建設的な思考が生まれます。「これができたのだから、あれもできるはず」「ここまで頑張ってきた私の、次の目標はこれ」というような、着実な上昇志向が身につくだけでなく、自分の中で目ざすべきゴールが明確になってきます。
漠然と努力や成長を思い描いていると、自分への疑問や、将来への不安から自分で自分を痛めつけてしまいがちですが、毎日3つのことに感謝する習慣をつけると自己愛が高まり、どんなときでも自分を励まして生きる姿勢が身につきます。
不安も、自信喪失状態も、人生のスランプも、すべては心のコンディションなのです。同様に幸福感や自分に対する自信も心のコンディションですから、気持ちさえ入れ替えるだけで獲得することができるのです。たとえ状況は変わらなくても、自分の気持ちをポジティブなハッピー・モードに変えるだけで、迷いや不安はなくなります。ぜひトライしてみてください。
Oggi7月号「ソロ女」として幸せに生きるための〝N.Y.流〟出張相談室」より
メイン画像/(c)Shutterstock 撮影/松木康平 撮影協力/Zoff、ホテルコンチネンタル 構成/佐々木 恵・酒井亜希子(スタッフ・オン)
再構成/Oggi.jp編集部
秋山曜子
あきやまようこ●成蹊大学卒業後、一般企業、マーケティング会社などを経て渡米。以来、雑誌編集やフリーライターなどを務め、’96年webサイト「CUBE New York」をスタート。読者からの相談にアドバイスする「Q&ADV.」コーナーでの斬新な視点からの切り口鋭い回答が人気を集め、今年2月、電子書籍『Q&ADV. from New York 悩みから悟り、挫折から学び、逆境から人生を切り開く ニューヨーク心理学』(CUBENew York Books)を発売。現在、AmazonにてVol.1~3が発売中。